ここではペナルティエリアでの対処法について、よく起こる7つの事について『ルール』『エチケット』『マナー』の観点から解説しています。迷うようなケースもあると思いますので、これを読んでおけば対処できるようになります。状況に応じて安心安全にプレーするように努めましょう。
目次
【ティーショットが池の方向に飛び、「ペナルティエリアの外」で紛失のおそれがあるので暫定球宣言して暫定球を打った。行ってみると、2つとも池に入っていた】
『ルール』
競技の場合
1打罰で1打目をペナルティエリアの処置にする
この場合、ボールを拾い上げて確認する事は出来ません。
1打目をペナルティエリア内での紛失球として扱い「ペナルティエリアの処置」をします。
すなわち、1打罰を加えて、ペナルティエリアの2つの選択肢(赤杭は3つの選択肢)から打ちやすい方を選んでプレーを続けます。
次は3打目となります。
1打目と暫定球を確認できる場合は、1打目をペナルティエリアとして、1打目でペナルティエリアの処置を取ります。
この場合も次は3打目となります。
ペナルティエリアのトラブルで多いのは「池に入った」か「池の付近で紛失した」かの判断がつかない時です。
「ペナルティエリアの処置」は、ボールが池に入ったことが「わかっているか、確実」なときだけとる事ができます。
確証がない時は紛失球となります。
※プレー禁止区域
ペナルティエリア内のプレー禁止区域(環境・動物保護区、花壇や若木育成区域、歴史や文化的価値のある場所など)では、あるがままにプレーする事はできず、1打罰の救済を受けなければいけません。
『エチケット』『マナー』
プライベートの場合
中級者以上はルール通りでOKです。
初心者の方には暫定球を打つ事をおすすめしていません
ので、このようなケースにはならないと思います。
この場合の初心者は、ティーショットを打って、「どうやら池の方向にいったみたい」くらいの感覚で、とりあえず池の近くまで行ってみてボールを探します。
ボールがあれば、ペナルティエリアの処置を無理のない範囲で行い、無ければ紛失球扱いの処置をします。
いずれにしても、同伴者の了解を得て、ボールが行ったと思われる地点に近い場所で打ちやすいところからプレーすれば良いと思います。
【ティーショットが池に入ったらしいので暫定球を打った】
『ルール』
競技の場合
罰なしでそのままプレー
間違いやすいのは池や川の場合はOBと異なり、
池に入ったかもしれないという理由で暫定球は打てない
という事です。
池に入った場合は「ペナルティエリアの救済措置」が用意されているからです。
落下地点付近のライや状況が悪いなど、ペナルティエリアの外で、
紛失のおそれがある時は暫定球を打つ事が出来ます。
『エチケット』『マナー』
プライベートの場合
中級者以上はルール通りでOKです。
初心者の場合は、暫定球を打たずにどんどん前に進みましょう!
また、中級者以上の場合は、少しでも不安に思えば暫定球を打つ事が合理的であるとおもうのですが、暫定球を打つのであれば、せめて1球だけにしておきたいものです。
たまに、何度もOBを連発して、自身も周りの人も雰囲気が悪くなることがあります。
そんな時は、気持ちを切り替えて、新ルールに従うか、特設ティーを使用するようにしましょう。
OBしか打てない、なかなかジェネラルエリアにボールを運べないのは、技術的な問題ですが、他にも選択肢があるのに、その場から何度も打ち直すという判断は「エチケット」「マナー」違反になります。
【池に入ったのを確認しないで、ドロップしてプレーした】
探したが見つからないので、ボールが池に入ったものと思い、ペナルティエリアの救済措置をとり、別のボールを池の後方の適当なところにドロップしてプレーした。
『ルール』
競技の場合
3打罰で前時点から打ち直し
池に入った事が「わかっているか、確実」なとき以外は「ペナルティエリアの処置」はとれません。
池の境界を横切った地点がわからないのに、適当なところにドロップすると、まずドロップした時点で初めのボールは紛失球となり1打罰、誤所からのプレーは2打罰で、計3打罰で元の位置から打ち直しとなります。
『エチケット』『マナー』
プライベートの場合
中級者以上はルール通りですが、これは同伴種の了解を得て、
前打位置にもどる事はせず
に改めて紛失球の処置をするようにしましょう。
初心者はこの処置で十分だと考えます。
【池から打ったボールがまた池に】
ボールはペナルティエリア内だが、打てそうだったのでそのまま打ったところ、今度は完全に池の中に打ち込んでしまった。
『ルール』
競技の場合
1打罰でペナルティエリアの2つ(レッドペナルティエリアなら3つ)の選択肢から選びます。
ペナルティエリアから打ったボールが再度ペナルティエリアに入った場合、そのままうてれば罰なしだが、それが不可能なときは、再び通常の「2つの選択肢(レッドペナルティエリアなら3つ)」から救済が選べます。
『エチケット』『マナー』
プライベートの場合
中級者以上はルール通りでOKです。
初心者は同伴者の了解を得て池が気にならない場所にボールをプレースしてプレーしましょう。
このようなケースは上級者でもプロでも起こりうるわけですので、初心者は最初にペナルティエリアに入った時点で、打ちやすく池が気にならない場所から気持ちよくショットできる環境を整えましょう。
何度も池に入って、イライラしないようにするためにも。
【ボールが赤杭のそばに止まって打てない】
『ルール』
競技の場合
罰なしでそのままプレー
その赤杭(黄杭)が簡単に抜ける時には「動かせる障害物」であるので、その杭を抜いてプレーしても良いです。
ただし、プレー後には必ず元に戻しておくようにしましょう。
抜けない時は「動かせない障害物」でボールがペナルティエリア内にある時は、「動かせない障害物」からの救済は受けられないのでそのままプレーする事になります。
『エチケット』『マナー』
プライベートの場合
中級者以上はルール通りでOKです。
初心者は動かせない場合は同伴者に了解を得て、打ちやすいところにプレースしてプレーするようにしましょう。
【黄杭の中に入り救済でドロップしてプレー、あとで誤球に気がついた】
ペナルティエリアにボールが入り、見つけたボールを自分のボールと思い拾い上げて、ペナルティエリアの救済措置をとり、別のボールを池の後方の救済エリアにドロップしてプレーした。その後、前のボールが自分のボールでない事に気づいた。
『ルール』
競技の場合
1打罰でそのままプレー
ペナルティエリア内に入った事がわかっているか、確実で、ペナルティエリアの救済にしたがってドロップしてプレーしているので誤所からのプレーとはなりません。
またこの場合、ドロップするボールは別のボールでもよいので誤球ともなりません。
ペナルティエリアからの救済の1打罰のみを受けてホールアウトします。
『エチケット』『マナー』
ルール通りでOKです。
ただし、このようなミスの無いように、
ショットの前には必ず自分のボールである事の確認はしっかりとしてからプレーするようにしておきたいものですね。
【連日の雨で池があふれている。この中はペナルティエリア?】
『ルール』
競技の場合
罰なしで救済のドロップ
ペナルティエリアからあふれ出て、境界外のコース上にある水は「一時的な水」です。
なので、「異常なコース状態」からの救済で、罰なしでボールを拾い上げて、ホールに近づかず、障害を避けられる救済のニアレストポイントから1クラブレングス以内の救済エリアにドロップします。
この時、これをペナルティエリアと勘違いして後方にドロップすると、誤所からのプレーで2打罰になるので注意しましょう!
『エチケット』『マナー』
プライベートの場合
ルール通りでOKです。
ただし、
初心者はこのような状況では1クラブレングス以内に打ちやすい場所がなければ無理せずに乾いた打ちやすい場所を決めて打つようにしましょう。
【池の緑が斜面で、ドロップすると確実に池に入りそうなのでプレースして打った】
『ルール』
競技の場合
罰なし最も近い地点にプレース
ボールが初めから救済エリアに止まる可能性がない(ドロップしたボールが池に落ちるのを故意に止めざるを得ない)場合は、2回のドロップが救済エリア以外に止まったとみなし、ドロップを省略し、罰なしで最も近い地点にプレースできます。
『エチケット』『マナー』
プライベートの場合
ルール通りでOKです。
私が初心者にドロップよりも最初からプレースをおすすめするのは、この2回のドロップ失敗によるやり直しを省く事も考えての事なのです。
【まとめ】
『ルール』 | 『エチケット』『マナー』 | |
【ティーショットが池の方向に飛び、「ペナルティエリアの外」で紛失のおそれがあるので暫定球宣言して暫定球を打った。行ってみると、2つとも池に入っていた】 | 1打罰で1打目をペナルティエリアの処置にする
|
・中級者以上はルール通り
・初心者は暫定球は打たない。 |
【ティーショットが池に入ったらしいので暫定球を打った】 | 罰なしでそのままプレー
|
・中級者以上はルール通り
・初心者は暫定球は打たない。 |
【池に入ったのを確認しないで、ドロップしてプレーした】
|
3打罰で前時点から打ち直し
|
前打地点に戻る事は出来るだけ避けましょう! |
【池から打ったボールがまた池に】
|
1打罰でペナルティエリアの2つ(レッドペナルティエリアなら3つ)の選択肢から選びます。 | ・中級者以上はルール通り
・初心者は同伴者の了解を得て池が気にならない場所にボールをプレース |
【ボールが赤杭のそばに止まって打てない】
|
罰なしでそのままプレー
|
・中級者以上はルール通り
・初心者は動かせない場合は同伴者に了解を得て、打ちやすいところにプレース |
【黄杭の中に入り救済でドロップしてプレー、あとで誤球に気がついた】 | 1打罰でそのままプレー
|
ルール通りでOK |
【連日の雨で池があふれている。この中はペナルティエリア?】
|
・罰なしで救済のドロップ
・そこは「一時的な水」でペナルティエリアではない |
ルール通りでOK
|
いかがですか?
これでペナルティエリアも怖くはありませんよね。
処置を仕方、ルール、マナーを知っていたら、そこを気にせずプレーが出来るようになるのです。
ゴルフはメンタルなスポーツですから、少しでも不安に思う事があれば事前に知識として持っておけば、思いっきりプレーする事が出来るようになります。
それでは今日も素敵なゴルフライフを!
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