これからのゴルフを楽しむ方法について ~既成概念にとらわれない提言~

元ゴルフ場支配人の独り言

ここではこれからのゴルフの楽しみ方について提案しています。

ゴルフ場でお客様を見ていると、これからのゴルフは業界環境もプレースタイルも概念も変化していく事が必要ではないかと強く感じます。

今回の提言は真面目なプレーヤーから笑われたりお叱りを受けるかもしれませんが、ゴルフを愛する気持ちからですので、ご了承ください。

 

目次

ゴルフをどう捉えるか? ~序章~

 

私の感覚では「ゴルフ」ほど、多様性を持っているスポーツはないと考えています。

 

『ゴルフ(プレー)に対するイメージ』

・競技 ・練習 ・運動 ・健康 ・ストレス発散 ・娯楽 ・コミュニケーションツール ・大人のたしなみ ・ステイタス ・コースチェック 等

※その日の同伴者やコンペの参加目的によって変わる事がある

 

『幅広い競技人口』

・コースでプレーできるのは小学生から90歳になるくらいまでの男女

※道具の進化とプレースタイルによりもっと幅が広がる可能性はある

 

『ゴルフに関する事業』

・ゴルフ場 ・練習場 ・ゴルフ用品店 ・WEB予約サイト運営 ・送客業者 ・ゴルフ場システム開発運営会社 ・会員権販売業者 ・コース重機関連業者 ・アパレル ・スクール ・ゲーム ・雑誌 等 自動車業界のような関連事業の多さを感じます。

※非営利団体を含めたら他にも多数あり

 

このように、ゴルフの捉え方は多岐にわたっている事がおわかりいただけると思います。

そして、プレーヤーに加えて関連事業に従事する従業員も数えますと、ゴルフに関係して生活している人は数多くいるのです。

 

また、

同じ人でも同伴する相手やコンペの趣旨によって、その日のゴルフの捉え方が変化するところも面白いところです。

 

これだけ多くの方が関係していて、捉え方も多く存在するのですから、違った捉え方をする人がいるのも当然ですし、捉え方自体はその人の自由ではないでしょうか?

 

それでは、ここから

新しいゴルフの想像(創造)

をしてみたいと思います。

 

 

【1組でのプレー人数は何人?】

 

先ずはそのプレー人数から考えていきたいと思います。

通常は2名~4名の1組でプレーするのが当たり前ですね。

これも何故?と考える事がありませんか?

 

調べてみると、ゴルフのこれまでの歴史から「もともとは1対1のマッチプレーから始まり、それから2対2のペアマッチになり、これが1組4名がラウンドの基本になったのではないか」との説が有力だそうです。

そこに、4人1組が進行もスムーズでゴルフ場側にとって最も効率的であるからという事のようです。

 

しかし、物理的にもカートはもともとキャディーさんが運転してプレーヤー4名を乗せる事が最大と考え、5人乗りの使用(ただし、キャディバッグは4本しか搭載できません)になっています。

多くの有識者に「ゴルフは何故、2名~4名でプレーするのですか?誰が決めたのでしょうか?それ以外は考えられないものでしょうか?」と聞くと、

「それが常識だから」「昔からそうだから」「ゴルフ場の都合だから」とのこたえが返ってきます。

 

最後の「ゴルフ場の都合」に対しては、自らがゴルフ場側の人間に立った今、そんなことはないような気がしています。

 

私個人的には

「1名~5名」でも良いのではないかと考えています。

 

1名プレーの場合

これは先程のゴルフに対するイメージの中で、練習、運動、ストレス発散、コースチェック、としての意味合いが強いでしょう。

1人ですから、自分のプレーとじっくりと向き合い、技術的な事やコース戦略、メンタルな部分をチェックする事が出来ます。

そして、運動にもなり、同伴者に気を使うことなく自分のプレーに集中する事も出来ます。

私などのゴルフ場従業員は業務として夕方に一人でコースを回りコースチェックをして、その時の気づきをグリーンキーパーにフィードバックしたりします。

つまり、その人に合ったプレースタイルがあっていいのだと思うのです。

 

デメリットは、寂しい事と、ゴルフ場として効率的ではない事。

そして、多少危険な事もあります。

1人ではコース内で何かあった時の対応で発見が遅れる可能性もありますので、前後にプレーヤーがいる場合のみ行うべきでしょう。

その為に、ゴルフ場側はその人のみこまめに監視しておく必要があるので、その分の労力がかかります、1名で4名分の料金を払うのなら良いのですが、なかなかそれは現実的ではないでしょう。

 

5名プレーの場合

これは先程のゴルフに対するイメージの中で、競技、娯楽、コミュニケーションツールとしての意味合いが強いでしょう。

4名よりも5名の方が楽しいのは間違いありません。

デメリットは4名に比べて進行が遅くなる可能性があるという事でしょう。

ですが、どうでしょう、

みんながお互いのプレーをアシスト(ボールの行方を見ておく、ボールを探す事を)すれば、それ程遅くはならないような気がします。

実際に夕方、ギリギリに回っている3名と2名の2組のコンペが一緒に回る事で早くなる事があります。

この場合、3名と2名の2組よりも5名1組の方が速いのはあたりまえと言われそうですが、大切なのは、進行を速くするようにとみんなが考えてプレーする事なんだと思います。

 

どうですか?

最大4名にこだわる理由はないと思いませんか?

 

 

【一回でプレーするホールの数は?】

 

みなさん、1ラウンド18ホールというのはあたりまえですよね。

これに対して9ホールラウンドする事を「ハーフプレー」と言ったりもします。

また、追加でハーフラウンドする事を「1.5ラウンド」とかも言ったりして、そのようなプレースタイルを楽しむ方もいます。

 

何故、18ホールかというと、諸説ありますが、最初にプレーした人が18ホールで終えたからというのが理由だそうです。

 

それならばば6ホールではダメですか?

 

その日の自分の時間に合わせてカスタマイズしたプレースタイルでも良いのではないでしょうか?

競技でなければ可能のような気がしませんか?

 

私個人的には

「自分のやりたいホール数」でも良いのではないかと考えています。

 

 

【プレーするホールの順番は?】

 

私たちは何の疑問もなく1番ホールまたは10番ホールからスタートして順番通りにプレーしていきますよね。

 

これも歴史的にクラブハウスから外に向かって進むからOUTコース、折り返してクラブハウスに向かって進むからINコースと言われていますし、初期のゴルフコースはほぼ一直線につながっているレイアウトになっています。

 

しかし今のゴルフ場はコースレイアウト的に1番から2番に行くよりも他のホールの方が近かったりしますよね。

 

それに、次のホールは混んでいるけど、他のホールは空いているという状況もたまにあります。

 

 

ディズニーランドのようにホールをアトラクションと考えた場合、自分の行きたいホールを選び、そこを何度もプレーしたり、混雑を回避して順番を変えてプレーしたりしても良いのではないでしょうか?

 

 

私個人的には

「ホールの順番は自分の好きな所から」でも良いのではないかと考えています。

 

 

【使用できるクラブの本数は?】

 

通常のゴルフプレーではコース内で使用できるクラブの本数は全部で14本という規定があります。

これも何故か?

これも歴史的なお話になりますが。

簡単に言いますと、原因はプレーをアテンドするキャディーからのクレームによるものだそうです。

その昔、まだクラブの本数に規定がなかった頃、あるプレーヤーがなんと55本のクラブを持ち込んでプレーをしていました。

その時のキャディーが、それは大変だという事でR&Aにルールを制定してほしいと申し出て、今の14本までとの規定に落ち着いたとの事です。

なるほど、アテンドするキャディーに迷惑であるという事なら、セルフプレーでバッグの持ち運びからクラブ選択まで全て自分で行うスタイルなら、誰にも迷惑をかけないのなら良いのではないでしょうか?

そう、これも

 

私個人的には

「使用するクラブは自分の好きな本数で」でも良いのではないかと考えています。

※セルフプレー、セルフサービスであるという条件付き

 

 

【カップインするまでホールアウト出来ない?】

 

通常のストロークプレーでは基本的にしっかりとグリーンのカップにボールを入れないと、ホールアウトできない事になっています。

これもどうでしょう?

例えば大雨の日にグリーン上が水浸しで、そのままパッティングすると3パット以上は確定するような状況で

「グリーンオンしたら2パットでOK」

という特別ルールでプレーした事があります。

そんな状況で無理にパッティングすると感覚もおかしくなり、通常のプレー中に思い通りにパッティングが出来なくなる場合もあります。

また、前の組との間隔が大きく離れていて進行が遅れている場合に、同伴者と相談して決めて、このルールを使ってスピードアップするのも一つの手でしょう。

「OKパット」

もその中の一つですね。

 

私個人的には

「必ずカップインさせる必要はない」でも良いのではないかと考えています。

 

 

【ティーグランド以外のフェアウェイでティーアップ?】

 

ティーアップしたボールは最高のライであると言えます。

空中に浮いている分、難しいダウンブローで打たなくても安心して打つ事ができます。

深いラフでは無意味ですが、芝の薄いフェアウェイではティーアップして打つ事はとても有効で、それだけでショットがイージーになります。

特に初心者がコースデビューする時など、これをする事で、ショットに気を取られず大自然の中で爽快にプレーするというゴルフプレー本来の醍醐味を体感する事も出来ます。

勿論これは、上手くなってくると、どんなライからでもショットを工夫して良い球を打つ事に達成感と喜びを得られるようになるのですが。

プレーヤーのレベルに合わせて使い分けても良いのではないでしょうか?

 

私個人的には

「グリーン以外ではどこでもティーアップOK」でも良いのではないかと考えています。

※初心者はバンカーでもやってみるのも大変有効だと思います。

 

 

【違反クラブ、違反ボール、の使用】

 

「これは非公認クラブです、非公認球です」

等の言葉を目にすることがありませんか?

それだけでこれは使ってはいけないもの、と考えがちですね。

それは競技の場合のみですので、安心してください。

決してどんな場合でも使ってはいけないという事ではありません。

 

最近のテクノロジーの進化によって、道具も飛躍的な進化を遂げてきています。

進化の目的は「飛距離重視」「スピン重視」など、様々です。

 

ですが、

開発者の意図としては、「その人の目指すものをお手伝いしてあげたい」という気持ちから作っていると私は理解しています。

 

ゴルフは競技年齢層の広いスポーツであることも魅力の一つです。

 

若い頃は体力でボールを飛ばしたり止めたり出来ていますが、年齢と共にそれが出来なくなってきたとき、ゴルフをやめるのではなく、道具に頼る事も選択肢の一つです。

 

私個人的には

「アマチュア競技では非公認道具を使用OK」でも良いのではないかと考えています。

 

これには少し補足を加えておきましょう。

プロアマ問わずゴルフ競技の階級というのは「男子」「女子」「レギュラー」「シニア」くらいにしか分かれていません。

プロは50歳でシニアになります。

アマチュアはクラブによって違いがありますが、55歳~60歳くらいの幅があるように思います。

そんな中、クラブ競技に参加する選手の方からよくこんな意見を頂戴します。

「若い奴には飛距離では勝てないから、もう自分は引退だな」

「彼は元プロスポーツ選手で自分たちとは体力が違うから勝てないよね」

「ゴルフも体重別で階級を設けた方が良いんじゃないのか」

そうなんです。

ゴルフは選手の状態に対するクラス分けがあまり細かくはないのです。

 

そして、ゴルフは道具を使ってするスポーツですし、その道具のパフォーマンスによってはスコアが大きくかわる場合もあります。

 

それらを考えますと、

「自分の足りないものを道具で補うこと」はその人の自由な選択として、もっとまかせても良いのではないでしょうか?

 

その事が、ゴルフの競技人口の底上げ、開発メーカーの発展に繋がり、たくさんのゴルフに係わる人たちの幸せに繋がるものと信じています。

 

 

【まとめ】

・ゴルフの捉え方は人それぞれで、プレーヤーによってカスタマイズする事が出来る。

・プレー人数は「1組1名~5名」でも良いのではないか。

・1回のプレーのホール数は「自分のやりたいホール数」でも良いのではないか

・「ホールの順番は自分の好きな所から」でも良いのではないか

・「使用するクラブは自分の好きな本数で」でも良いのではないか

・「必ずカップインさせる必要はない」でも良いのではないか

・「グリーン以外ではどこでもティーアップOK」でも良いのではないか

・「アマチュア競技では非公認道具を使用OK」でも良いのではないか

 

いかがですか?

 

かなり思いのままでお話させていただきました。

これまでのゴルフの長い歴史の中で、今の姿になるまで変化はあったと思います。

昔のプレーヤーが今のようにコース内をカートで移動する事、ましてやフェアウェイをカートが走行しているなんて想像もつかなかったと思います。

しかもそれにGPSナビがついて、スコアも入力出来て、リルタイムでコンペの順位も出てくる。

クラブもパーシモンからチタンにと、時代の変化に伴いプレースタイルも変化していると思います。

 

近い将来、ドローンに乗って移動する事も夢ではないのかもしれません。

 

これからのゴルフの変化を考えるとワクワクが止まりませんね。

 

それでは今日も素敵なゴルフライフを!

 

 

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