今サービスを再定義してシンプルサービスを推進しているゴルフ場が増えてきています。
きっかけはコロナ禍ですが、ショックドクトリンとも言われるこの取り組みは業界にこれからどのような変化をもたらしていくのか?AIは救世主となれるのか?
ゴルフ場の未来について考えてみましょう。
目次
商品としてのサービスとは
『サービス』とはなんでしょうか?
私の小さい頃、人から物をただで頂く時に「はい、これサービスね!」と、言われた記憶があります。
その経験から私にとって、「サービス」=「無料」という概念が定着していました。
そして、大人になるにつれて「ただほど高いものはない」という事も経験から学びました。
そして、今サービス業に従事している者として
「商品としてのサービスとは上にも下にも制限のない人間の創造物で、状況に応じて変化させることが出来て、その対価は創造者とお客様双方が決めるもの」
と捉えています。
一般的な意味をネットで調べてみると
「経済用語において、売買した後にモノが残らず、効用や満足などを提供する、形のない財のことである、第三次産業が取り扱う商品。」
と書いてありました。
更にその特性として、
①『同時性』 売り買いした後にモノが残らず、生産と同時に消費されていく。
②『不可分性』 生産と消費を切り離す事は不可能である。
③『不均質性/変動性』 品質は一定ではない。
④『無形性/非有形性』 触る事が出来ない、はっきりとした形がないため、商品を購入前に観たり試したりする事が不可能。
⑤『消滅性』 形のないものゆえ、在庫にする事が不可能。
ともかいてありました。
なるほど、日々ゴルフ場で働いていて、あまり意識する事はないのですが、あらためて言葉で示されると、私たちの提供する商品にこのような特性があるのかと、考えさせられるものです。
ゴルフ場におけるサービスとは
私の定義するゴルフ場における具体的な「サービス」とは、
1.『ゴルフコース』
2.『お客様対応』
3.『施設の維持管理と美化』
4.『快適なプレー環境の提供』
この4つです。
これらのサービスを特性別に具体的に解説していきます。
ゴルフコースについて
私の考えるゴルフコースとは、ホールロケーション、コースレイアウト、コースコンディション、コースクオリティの4つのまとめて言います。
『同時性』
お客様はそのゴルフ場のコースに関する情報をあらかじめネットで検索して調査しています、そしてプレー前日に思いを巡らせワクワクしています、このワクワクも商品の一部であり、そのコースを利用する権利を事前に予約して有する事になります。
そして当日のプレー後はそのコースを持ち帰ることは不可能で、そこで体験した思い出を持ち帰る事になります。
生産と同時に消費されるというのは具体的には当日の為に整備されたコースのコンディションとクオリティでしょう。
消費活動に例えますと、コースでプレーをする際にプレーヤーが足で芝を踏みつけたり、クラブで芝を削ったりします。
ターフという芝が削れた跡の事をいう部分に砂を入れることで芝の再生を促進したり、地面のレベルを均等にするメンテナンス作業を行います。
これらの作業にはコース管理費用としての原材料、経費、人件費がかかっています。
『不可分性』
ゴルフコースの維持メンテナンスはお客様が快適にゴルフプレーをする為に必要な作業であり、これがサービスの生産にあたり、これがないとお客様が快適にプレーするという消費活動は行われません。
『不均質性/変動性』
ゴルフコースというのは、全てのホールにおいて全く同じものというのは存在しません。
コース管理に費やす経費、芝の種類、コースのある地域、気象状況、水質、土壌、病害等によりその状態も違うものとして存在しています。
すなわち、
コースの状態というのは、ゴルフ場ごとはもちろんの事、一つのゴルフ場内でも日によって変わるという事なのです。
『無形性/非有形性』
これについては、半分正解で半分不正解でしょうか。
ゴルフコースは、触ることもできて、はっきりと目にもみえます。
しかし、
その日のコンディションは来場する前にはわからず、事前に観たり試したりすることは不可能です。
よく起こる問題として、その日のコンディションはゴルフ場側も保証するものでもないので、良いコンディションのイメージのあるお客様がコンディションの悪い日にプレーをすると、たちまちクレームとなってしまいます。
すなわち商品価値に対して料金が適正ではないと、お客様が判断し、コスパが悪いと苦言を呈するわけです。
チェックアウトの時に返金を要求されるケースもあるのですが、これもまた、そのような認識もお客様によって千差万別あるため、言ったもの勝ちにならないよう、公平性を重視して丁重にお断りする事になります。
『消滅性』
これもまた、半分正解で半分不正解です。
ゴルフコース自体は有形のものですが、コンディションは日々変化するものと言いました。
すなわち、とても良い仕上がりで最高の状態であっても、明日以降その質が在庫として残るわけではないのです。
言い換えると、
ゴルフコースとはレストランでいただく食事のようなものと考えて良いでしょう。
お客様対応について
『同時性』
これもコースと同様、売り買いの後にモノを持ち帰る事は出来ませんが、気持ちの良い接客を受けた時のうれしさや感動を思い出として持ち帰ることになります。
そして、
その場でのホスピタリティやコミュニケーションがサービスとして生産され同時にお客様が受け取ることで消費されていきます。
『不可分性』
接客については生産されなければ消費もされないということは当然のことであると理解できます。
例えばそこにいるお客様に気づかず、あいさつも声掛けもしない場合はサービスどころではないですね。
そのような場合はそこには売買活動はないということになるので、何の生産活動も行われないという事になり、お客様は対価を払わなくてもよいという事になります。
この不可分性はサービス業に従事する人にとってはとても重要な概念であり、肝に銘じておかなければいけないでしょう。
『不均質性/変動性』
接客のレベルについては、これもコースと同様、ゴルフ場ごとに違いもありますし、一つのゴルフ場内でも差が感じられることでしょう。
それは、
接客は人間が人間に対して行う事であり、質の差もさることながら、受け取る側の状況にも応じて変化するものであり、その質を評価するのは複雑な事でしょう。
『無形性/非有形性』
これは、接客には全く当てはまる事でしょう。
目で見る事は出来ないし、どんな接客レベルなのか、事前に観たり試したりすることもできません。
一度行ったことのあるゴルフ場であれば、コースと違い、ある程度その日の接客レベルも予測がつくのでしょうが、それも、その日の互いの状況によって変化するものだと感じられます。
以前行ったときにはとても印象の良かったスタッフが、気分屋で今日はそうでもなかったとか、またはその逆のパターンもあります。
それらはお互いの体調や精神状態に影響がされることもあります。
『消滅性』
その時の接客というものは、形のないもので、明日、それ以降も同じ状態で継続する可能性は少ないと考えると全く同じ状態で在庫とすることは不可能だと言えるでしょう。
施設の維持管理と美化
以前、星野リゾートのホテルに宿泊したときにサービス業としてこれは一番大切だという事に気づきました。
「美化こそ最高のサービスである」
それは、よごれがひとつもない窓ガラス、ごみがひとつもない顧客動線、ほこりがひとつもない家具や調度品、心地の良い匂い、細部にわたって綺麗に清掃されている施設でした。
その時、お客様として思うことは、私たちを迎えるにあたり、私たちのために毎日綺麗にしてくれているのだなという「おもてなしの心」でした。
『同時性』
これはゴルフコースと同じ考え方です。
最近は綺麗な場所をバックに自撮りした写真をインスタにアップするという行動を考えると、売り買いの後にモノが残らないというのはもしかしたら適切ではないのかもしれませんが、
ゴルフコース同様、綺麗な場所で素敵な時間を過ごし気持ちよくなった思い出を持ち帰るという事になります。
『不可分性』
そこに綺麗な施設がない限り、お客様の感動が生まれない事を考えますと、
館内の美化に努めるというサービスが生産されないかぎり消費も生まれないという事になりましょう。
『不均質性/変動性』
形あるものですから、老朽化や経年劣化は避けられません、そういう意味では同じ施設においての品質は一定ではないという考え方になるでしょう。
しかし、ひとつのブランドとして、例えば星野リゾートのようにどの施設に行っても徹底した施設の管理による企業としての思想があって、それが末端のスタッフまで浸透しているのであれば一定の高い品質をお客様に提供する事が可能になるという例もあります。
『無形性/非有形性』
これはどうでしょうか?
施設に関しては、よくコンペの幹事様がコンペ開催前に視察プレーと題して、コースも含めたゴルフ場を観たり試したりすることがあります。
施設の美化については「無形性/非有形性」は当てはまらないのかもしれませんね。
『消滅性』
これはどうでしょう。
美化された施設はある程度の保存がきくので、その状態を在庫として明日、それ以降も担保する事は可能だと言えますね。
快適なプレー環境の提供
さて、こちらはゴルフ場ならではのサービスとしてラウンド管理の分野になります。
ラウンド時間については以前の記事にアップしていますので、参考にしてみてください。
やはりプレーヤーにとっては適正な時間でプレーをしたいものです。
私たちに出来る事はコース内で渋滞が起きた時にその原因を究明して解決してあげる事です。
交通整理のようなもので、マーシャルを出して、渋滞を緩和するように努めます。
ここでは、具体的にマーシャルをする行為自体ではなく、遅延プレーを起こさせないための工夫(コースセッティング、遅延プレー者への啓蒙)をする事で快適なプレーを可能にする環境をサービスととらえる事とします。
『同時性』
これも、プレー終了後にお客様の心に残る記憶や思い出となります。
結果的に快適にプレーが出来たときはOKですが、そうでないときはクレームに発展する事もあります。
ラウンド管理における環境を整えたときにサービスが生産され、その環境下で快適にプレーできたときに始めて消費されることになります。
『不可分性』
私たちがラウンド管理活動を推進する事がお客様の快適なプレー環境を整備するというサービス生産につながり、それによって、
お客様が快適にプレーできたという顧客満足度に繋がればサービスが消費されたことになります。
こちらも双方は切り離すことはできない関係でしょう。
『不均質性/変動性』
ラウンド管理の成果が定量化しづらいので、品質としての評価はなかなか難しいでしょう。
快適さが人によって違うからです。
時間としては、1ラウンド平均2時間15分が適正といわれますが、その人のペースによっては、早い遅いという感覚はそれぞれでしょう。
そういう意味でも、
品質は一定にはなることはないと言えるでしょう。
『無形性/非有形性』
こちらは全くその通りです。
目には見えない現象であり、また、
快適にプレーできるかどうかは、当日の進行具合に左右されるからです。
『消滅性』
当日快適にプレーできる環境にあったからと言って、明日もそれ以降もそうであることはありません。
在庫として確保する事は不可能ですね。
AIによるシンプルサービス化は可能か?
さてここまでの説明を踏まえてゴルフ場のシンプルサービス化について具体的に考えてみましょう。
その前に私の経験から行き着いたサービス定義を再確認しておきます。
「商品としてのサービスとは上にも下にも制限のない人間の創造物で、状況に応じて変化
させることが出来て、その対価は創造者とお客様双方が決めるもの」
サービス業は接客の場面におけるホスピタリティやコミュニケーションのイメージが強いですが、
ゴルフ場においてはお客様によろこんでもらえる為のポイントはそれだけではないと感じています。
基本的にお客様はゴルフを楽しむためにきています。
ゴルフを心から楽しむための環境をサポートしてあげるのがゴルフ場のサービスであると考えると、実はサービスはもっとシンプルになるはずなのです。
シンプルサービス化とは、合理性を持って、これらのサービスを再定義するという事です。
合理性が最も高いと聞くと今の私には『AI』が一番に出てきます。
『AI』の力を借りることで、様々な変化が生まれます、ゴルフ場のサービスも劇的に変わることでしょう。
『AI』によるスマートオペレーション化がそれを可能にすると考えています。
※過去記事のゴルフ場と生産性向上について ~AIと私たちの未来~ | もっとゴルフ! (r-kmax.com)参照
『ゴルフコース』と『AI』の可能性
ホールロケーション、コースレイアウト、コースコンディション、コースクオリティ
この4つを今の時代に合わせて再定義するとしますと、
『スコアの良い、ラウンドしやすいにコミットするコース』
に変更する事ではないでしょうか。
ゴルフ場に来たお客様に対して、
『気持ちよくなってお帰り頂きたい』
という事がゴルフ場側の一番の願いです。
ゴルフ場での一日を左右する最も大きな要因はスコアと爽快さだと考えています、それが担保できなければ、それ以外のサービスを充実させても顧客満足度はあがりません。
逆にコースを難しくするという事は管理業務も複雑になりコストもかかります。
コースをシンプルにわかりやすく、やさしめにすることは、そういう面でも合理的であり、私たちが目指すところとなります。
そのようなコース管理業務を『AI』がおこなうとしたらどうでしょう。
(注)ここからは私の妄想です。
先ず、ドローンを使いコースのレイアウトやロケーションなどあらゆる状況を調査、ロボットが疑似プレーしたり、芝を分析したりして現時点での難易度を評価します。
その結果を分析して、アベレージゴルファーがどれくらいのスコアで回るかをシュミレーションします。
ここまでは、今でも有識者が数年ごとにやっているコースレートの査定と同じ事です。
ここから、こちらが望むスコアでラウンドできる為にはどのような改良を加えたらよいかをAIが判断して、コースの改良を行います。
更に、その改良は変動性をもっており、プロの試合を開催したり、ハイレベルなプレーヤーが競技を楽しむときには難易度が高く、そうでないときは難易度を低く、臨機応変に設定変更できるようにするのです。
このような、コースセッティングの変更は今でも人的に行っているのですが、もっと劇的に私たちの想像をこえる規模やスピード感をもって行うことが可能だと想像します。
例えば、昨日はロングホールだったホールが今日はショートコースが2つになっていたとか、日ごとにまるで違うゴルフ場のように変化するのです。
そして、コースコンディションとクオリティを維持していく作業も、AIが担った方がはるかに合理的でしょう。
自動運転技術を搭載した重機が、夜間に刈込や薬剤散布、散水作業、更新作業、バンカー均し、着色作業、など現在有人機器で行っている作業をすべて無人機器で行います。
夜間に休まず、一定の品質で、文句も言わず行う事で、これまでより低コストで高品質なコースを作ることが可能になります。
コース作業に『AI』が進出する未来は近いと考えています。
『お客様対応』と『AI』の可能性
ゴルフ場でお客様がもとめる接客とはどういうものでしょうか?
私の経験から言わせるとズバリ
「お客様に合わせた接客をして心地よくなっていただく事」
であると考えています。
ゴルフプレーは時間に制限されています。
決められた時間にスタートして適正な時間内にもどってこなければいけません。
スタート時間に合わせて余裕をもって来場される方はそうではないのですが、事情によりギリギリにゴルフ場に到着してバタバタする方もいます。
そんな先を急いでいるお客様に対しては、丁寧な対応より、正確で素早く相手に理解される情報の伝達が大切になります。
すなわち、相手の状況により臨機応変に対応をかえる必要があります。
これは社会人ならだれにでもある「察する」という行動ですが、ここまでAIに出来るかどうかはわかりませんが、AIを使ったシステムによる解決策はあると思います。
(注)ここからは私の妄想です。
まず、ゴルフ場に向かうお客さまが乗っている車は完全自動運行になっており、IoTによりゴルフ場への到着予定時刻は互いに認識できています。
到着予定時刻はゴルフ場のシステムにも連動しており、予約されていたスタート時間ではありますが、その到着時刻に合わせた最適なスタート時間をお客様に提案します。
早めに来た方には早めのスタートを、遅れる人には遅いスタートで調整します。
こういった対応は今もマンパワーで行っていますが、その情報伝達と処理にかかる時間はAI搭載のシステムにより行った方がはるかに正確で速いでしょう。
そして、お客様はその完全自動運転の車の中で、当日のゴルフ場の知りたい情報はすべて入手する事ができて、スタート時間の調整も自動で行われ、ゴルフ場についてもスタッフを探して何かを尋ねる必要もなく、自分自身のペースで行動する事が可能になります。
そんなシステムを提供するのがお客様にとっての最高のサービスであり、スマートオペレーションと呼ぶにふさわしいでしょう。
そして、ゴルフ場内でも同様、カートに乗っているときはカートから、場内では携帯電話で必要な情報は自らアクセスしたら入手する事ができます。
「情報とは与えられるものではなく、自ら取りに行く、そしてそれは誰でもいつでも素早く入手出来て、その内容は正確でかつ十分な量である。」
そんな時代になっていく事でしょう。
それが実現したとき、「接客」とは「話し相手」としか定義されなくなるでしょう。
『施設の維持管理と美化』と『AI』の可能性
「美化こそ最高のサービスである」
これは結論から先に話しますと、断然AIに任せた方が正解でしょう。
先ずは施設の構造から分析してもらい、どんなところにどんなほこりがたまり、汚れがつくのか、夜間を中心に休みなく清掃作業を行う事でデータを集積して、学習することで、どんどん効率よく清掃活動を行うことが出来るようになるでしょう。
そして日中もお客様の動線をデータ化して最適なルートで清掃する事でさらに効率よく日々の清掃活動を行うことも可能でしょう。
単調な清掃活動ではありますが、
人間にありがちな「見落とし」や「めんどくさい」や「これくらいでいいか」という事がありませんし、美的感覚の違いによる完成度の差もないでしょう。
AIの清掃作業は科学的で、物に付着したもの何%以上取り除くとか、表面にある異物はすべて取り除くとか、色はこの色であるべきで、違えば対処するとかの目的を設定すれば、それを完遂するまで作業をやめる事はないでしょう。
また、コース作業と同様、休まず、一定の品質で、文句も言わず行う事で、これまでより低コストで高品質な施設の美化を維持することが可能になります。
『快適なプレー環境の提供』と『AI』の可能性
これも結論から言いますと、断然『AI』の得意とする分野だと考えます。
今は、カートにGPSナビシステムが搭載されており、ゴルフ場側で運行管理システムを使い、コース内でのお客様の位置、スタートしてからのラウンド時間、そのホールでの所要時間などがリアルタイムに見えるようになり、ひと昔前に比べると便利になりました。
しかし、『AI』が活躍する未来はもっとすごい事が期待できるでしょう。
(※)ここから私の妄想です。
カートは完全自動運転でさらにデジタルキャディさん(仮)と呼ばれるAI機能が搭載されたシステムと連動しながらコース内を走行します。
カート内では音声で必要な情報をやり取りできます。
ホールの規定所要時間内にホールアウトするようにプログラミングされており、おくれている場合は、音声で気づきを与えます、そしてプレーを円滑にするためのアドバイスをしてアシストします。
カートには人間の目の性能をこえる識別機能をもったセンサーがあり、GPSの追跡機能も加えてプレーヤーのショットしたボールを着弾地点まで正確に追尾します。
それにより、無駄にボールを探す手間がはぶけます。
また、ドライバーの飛距離やグリーンでの着弾地点も測定、記録されており、コンペでのドラコン、ニアピンは自動的に判定できます。
ショットを終えて次の地点までプレーヤーが移動したら、そこにあわせて移動します。
乗車して移動した場合が合理的な場合は、その旨音声で伝えて乗せるようにします。
プレー内容もすべて監視しており、ルールマナー違反があればその都度知らせますし、ペナルティがあった場合は自動的に反映されます。
キャディとして必要なルールや知識はほぼ認識しており、様々なお客様のアテンド業務をこなす事によりデータを蓄積し、それが全てのカートでアップロードされ、どんどんキャディとしてのレベルをアップさせていきます。
レベルの高いデジタルキャディさん(仮)が同乗したカートでのプレーですから、お客様は快適でゴルフ場側もコース内でプレーが順調に進行するのであれば、双方にとって合理的なものとなります。
最後に
いかがですか?
『AI』が実現するゴルフ場の『スマートオペレーション』と『シンプルサービス化』
AI技術がもたらすすばらしい世界では、今抱えている問題が解決され、更に便利な世の中になっていくと私は信じています。
最後にAIがゴルフ場の業務のほとんどをこなすようになった後、私たちゴルフ場スタッフがする仕事はどのように変化しているのでしょうか?
AIには出来ない、人間にしかできない専門職としてサービス業に従事しているのか?
「ボランティア」として労働の対価を求めない新しい価値観の下で活動しているか?
「AIに出来る事はAIに」
合理的に考えると私もそう思います。
しかし、私たちの住む世界はけっして合理的な考え方だけではなりたっていません。
感情や思いなどにより、合理性に欠けていても、実行する場合もあります。
そのような非合理的な事を求めたりそれに対価を支払ったりするニーズがあれば、それは人間にしかできないビジネスとなるでしょう。
しかし、そういった感情や思いを兼ね備え、自我に目覚めた個性的な汎用AIが誕生したら、その時は全ての面で人間を超越してしまう事になり、私たちはボランティアとして、好きな事をするようになるでしょう。
加えてAIによる驚異的な生産能力により、ハイパーデフレをこえた状況になり、サービス商品はタダになっているかもしれません。
小さいころに言われた「はい、これサービスね!」とタダでモノをもらった時のように。
それでは今日も素敵なゴルフライフを!
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