インパクトの時にどうしても前傾姿勢が保てず、
上体が起き上がる事がありますよね。
これを改善しようとして何とか前傾姿勢を
保とうとしたり、起き上がりを防ごうと
したりする事よりも、その原因を究明
してそこを修正する事が大切です。
先ずはこの動画をご覧ください。
私はこの動画を参考にして、約20年間悩んできた、
「インパクト時の起き上がりのはやさ」
というものを克服できました。
これまで、様々なスイングの理論書を読んでは
練習をしたり、プロゴルファーにみてもらったり
して、改善に取り組んできましたが、
全て上手くいきませんでした。
改善できなかった一番の要因は
「問題を直接解決する事を考えるのではなく、
問題の原因を究明して、そこにアプローチする」
というやり方をしていなかったからでした。
この動画をみて、さっそくラウンドで試して
みて上手く行きましたので、そのポイントを
解説したいと思います。
目次
前傾維持に対する認識
この動画をみるまでは、私はゴルフスイングに
おいて、
「前傾を維持する事」は基本的な事
で、これが出来ないとスイングは安定しない
というふうに理解していました。
ですので、これが出来る為の理論書を読ん
だりしては練習をしたりしていました。
ですが、実はこれは
正しいスイングが出来た時の結果である
という事が正解であったようです。
すなわち、自分のスイングの中で、前傾を維持
できない、起き上がりがはやい事を誘発して
しまう間違った動きが存在していたのです。
今回、そこに気づき修正をすることで、
悩みを解消できたのです。
体とクラブヘッドとの距離を維持する事
この動画の中で、印象的なのが、自分とクラブヘッド
との距離を近づけようとする事で前傾を深くする事が
出来るとあり、自分とクラブヘッドとの距離を遠く
しようとする事で前傾が崩れ、起き上がりを誘発する
という事でした。
確かに、これまでの自分は、スイングは円運動である
ので、ヘッドスピードをあげる為には遠心力をあげ
なければいけなくて、その為には、出来るだけ円の中心
へと向かう求心力をあげなければいけない。
その為に、どうしてもインパクトの瞬間にクラブを
自分側に引っ張るような感覚を捨てきれずにいました。
更に、遠心力をあげる為に円の半径を長くしよう
として、インパクトの瞬間に腕をいっぱいに伸ばす
ようにしていました。
ですが、この動画をみて、これらの、自分の体に
引っ張る事と腕を伸ばす事の両方をしながらの
前傾維持は先ず不可能だという事が分かりました。
前傾を維持する、起き上がりを防ぐ為には
自分の体とクラブヘッドとの距離を短めにする
という事が大切だということに気づきました。
腕の使い方
では、自分の体とクラブヘッドとの距離を短めに
する為にはどうすれば良いのか?
この動画では、そのポイントはスイング中の腕の
動きにあるという事を言っています。
自分の体とクラブヘッドとの距離を長くする時の
腕の動き、短くする時の腕の動き、それぞれについて
わかりやすく解説しています。
これを私なりに解釈しますと、
先ず構えた時の自分とクラブヘッドとの距離を10
としますと、
テークバックからトップまで、腕の動きとコッキング
の影響で、その距離は徐々に短くなり、トップの位置
で最小になると思っています。
そして、
トップの位置で最小の5とした場合、
ダウンスイングからインパクト、フォローにかけて、
スイングのスピードとクラブヘッドの重さにより、
その距離は徐々に長くなっていき、インパクトの瞬間
には7~8くらいになっているのではないかと考えています。
つまり、
身体とクラブヘッドとの距離は構えたとき(10)よりも
インパクト(7~8)は短くなっているという事です。
そうなればこれまでの「前傾は体とクラブヘッドとの距離で決まる」
という理論でいえば、インパクトの時は構えた時よりも前傾は下に
傾いていなければならない、ということになり、そうでないと
ボールにコンタクト出来ないという事になります。
そこで、大切なのは「腕の動き」、私はこの動画をみてから、
トップで出来た体とクラブヘッドとの距離を維持しながら
インパクトするように意識してスイングするように練習しました。
動画では腕の「引く動き」という表現がされていますが、
実際には「引く動き」をすると距離が更に短くなりすぎて
しまいますので、トップからダウンスイング、インパクト
までに、体とクラブヘッドとの距離が長くならないように、
「引っ張る力」を入れながらスイングすると解釈しています。
これはすなわち、自分が今までにしていた「求心力」を
高める為の動きと同じという事になります。
ですので、
けっしてヘッドスピードを犠牲にする事でもない
という事です。
インパクト時に重要な事
インパクトの理想的な形は、
「左足体重」「ハンドファースト」「ビハインドザボール」
だと言われています。
ですが、これらの事をインパクトの瞬間にいっぺんに
やろうとしてもなかなか難しい事は皆さんもご経験が
おありでしょう。
さて、私は以前、ゴルフスイング中の『意識の範囲』
について記事をかいた事がありました。
その中で、高速で行われるスイングの中で、全ての動きを
しっかりと意識して行うのは難しい、特に私たちアマチュア
にとっては、インパクトの瞬間にクラブヘッドがどこから
入ってきて、どんな形でボールにコンタクトしているか、
なんて事を意識できるとは思っていません。
ですので、インパクトの瞬間をコントロールする事は難
しいので、意識の強いうちのテークバックからトップまで
をしっかりと正しい動きをすることが大切だという持論を
書かせていただきました。
ですが、この動画をみて、練習していると、
今までよりもインパクトの瞬間の『意識』が強くなっている
と感じています。
それは何故か?
それは、インパクトの瞬間に体とクラブヘッド
との距離が近くなったからです。
その結果として前傾も維持出来ているのです。
これはと私にとって、とても大きな副産物でした。
今は、インパクトの瞬間にはトップで出来たコッキングの
角度と体とクラブヘッドとの距離を崩さないようにボール
にあてる事を意識して、スイングするようにしています。
その結果、前傾が維持できて、はやい起き上がりも抑制されています。
先ずはミート率、飛距離は後から
前傾を維持して起き上がりを防ぐと、どんなメリットが
あるかというと、
打点のばらつきが少なくなり、ミート率があがる
という事が一番です。
もう一つ、私は自分のスイングを動画で撮って、客観的に
みてみた時に、起き上がりがはやいのがとてもカッコ悪く
感じていました。
これまで、改善するのを妨げていたのは何かというと、
それは「飛距離へのこだわり」でした。
ヘッドスピードをあげたいが為に、腕の力を使ってクラブを
はやく振りたい、腕を伸ばしきってインパクトさせたいと
考えていました。
その結果、前傾は崩れ、起き上がりがはやくなっていた
のだと思います。
今回この動画をみて問題を解決してみて、これまで目指して
いた
ハンドファーストでダウンブローに打つ
という事も実現できました。
そして、これは現在の私の実感であり、正確には
どうなのかはわかりませんが、今回の打ち方では
クラブのシャフトによる「しなりとしなりもどり」
を利用してヘッドスピードをあげるという事は
あまり利用していないような気がしています。
ですが、このうち方をする事で、ミスショットは
軽減されて、同じ方向にボールが飛ぶ確率が数段
あがる事は間違いありません。
まずは、このうち方を感覚として自分のものにして、
いつでも再現できるように定着させてから、
飛距離を求めていきたいと考えています。
自分の感覚で定着させる
さて、なんでもそうなのですが、自分ではこう思っている、
こう感じている、という事が第三者から客観的にみたら違う
事がたくさんありますよね。
客観的にみた姿が正解だとすれば、その時の自分自身の感覚
というものを憶えて置く必要があります。
鏡をみて、正しい動きの時の自分自身の感覚。
その感覚が腑に落ちたのなら、これを反復して練習して
身体に覚えこませるのです。
コースでは特にスイングの事を考える事はしたくないです、
ゲームに集中して戦略的な事を考える事に時間を使いたい
ものです。
とっさに体が反応して、正しい動きが出来る為には、
反復練習による定着が大事です。
【まとめ】
・前傾姿勢を維持してはやい起き上がりを防ぐ為には、インパクトの瞬間に体とクラブヘッドとの距離を近づけるようにする
・体とクラブヘッドとの距離を近づける為の腕の動きを理解して、それが出来るようになるまで練習する。
・問題解決に行き詰まったら、問題の原因にフォーカスして考えてみると突破口が見えてくる時がある。
最後にこの動画をアップした
ゴルフスイング物理学の小澤康祐氏に心から感謝します。
私はこの動画で約20年間解決できなかった問題を
クリアする事が出来ました。
また、この記事を読んで頂いた方にも同じような
気持ちになれたら嬉しいです。
それでは今日も素敵なゴルフライフを!
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