ゴルフプレー中にボールが動いた時の対処法!

『ルール』『エチケット』『マナー』

ここではラウンド中にボールが何かしらの影響で動いてしまった場合の対処法について『ルール』『エチケット』『マナー』の観点から解説しています。ボールは球状をしていますので、完全に停止していても何かの影響を受けて動くことがあります。これを読めば、そんな時もあせらずに対処できるようになります。

 

目次

【ボールが動くという事について】

先ずは、ボールが動くという事について、どのように定義されているかを説明しておきます。

『止まっているボールが目に見えて別の場所に止まった』

事をボールが動いたとされます。

それは上下、水平どの方向でも同じです。

揺れたりしているだけでは「動いていない」とされます。

そして、今回説明する中で重要なのは「動いた原因」で、これは大きく以下の3つが考えられます。

①プレーヤー本人かキャディーによる

②風や水や重力などの自然の力による

③外的影響による

以上になります。

⓵か⓷が「わかっている」か「事実上確実」でないときは⓶の「自然の力」によるものとみなされます。

 

【ボールの後ろにクラブを合わせたらボールが揺れた】

スタンスを決めて、ボールの後ろにクラブを合わせようとしたときうっかりボールに触れてしまい、わずかに揺れた。

『ルール』

競技中ですと。

罰無しでそのままプレーしてOK

この場合ですと止まっているボールが移動して別の場所に止まったわけではありませんので、「動いていない」ものとみなされ罰はありません。

『エチケット』『ルール』

これはプレーに関してはルール上も無罰ですので、それを知っておけば安心してプレーして構いません。

ただし、初心者で知らない場合は、どうすればいいのか?黙ってていいのか?正直に言わなければならないのか?と色々と不安になると思います。

そんな時は、ルール上で罰則はないという事を教えてあげて、一度、スタンスを解いてリラックスして打たせてあげるようにしましょう。

迷いを抱えたままでのショットはミスを誘発しやすいものですから。

 

【打とうとしたらボールが動いた】

スタンスを決め、クラブをボールの後ろに置いたら止まっていたボールが動いた。

『ルール』

競技中ですと

その原因がどれかにより罰則が変わります。

  • 本人かキャディーが原因の場合

1打罰でリプレース

  • 自然の力が原因の場合

罰なしでボールが止まった位置からそのままプレー。

罰なしでリプレース

 

本人(キャディー含む)以外の原因なら無罰で自然ならそのまま、外的影響ならリプレースと憶えておきましょう。

『エチケット』『マナー』

さて、プライベートではどうでしょうか?

プレーヤーのレベルに合わせて、使い分けたら良いかなと思います。

特に初心者の場合なら「本当は1打罰になるけど、これからは気をつけましょうね」で良いのではないでしょうか?

プライベートゴルフではとにかくエンジョイする事が一番大切で、細かい事はできるだけ気にせず、プレーの中の楽しい事に集中してほしいところです。

そして少し上手くなり、慣れてきたら、自らルールを知り、それに従って自らに罰を科すように出来るようになってほしいと思います。

細かい事を気にする楽しみというものも感じられると思います。

 

【スタンスをとったらボールが動き、クラブヘッドにくっついた】

これは傾斜地からのショットの際によく起きる事なのですが、斜面のボールが動き出し、よける間もなくクラブヘッドで止まった。

これは少しややこしいですよ。

『ルール』

競技中ですと

先ず、「偶然にクラブでボールを受け止めた事」に関して罰はありません。

そして、そのクラブを取り除いた結果、ボールが動いた場合は、ボールを止めた地点にリプレースしなければいけません。

ここでも、そのボールが動いた原因により罰が変わってきます。

  • 本人かキャディーが原因の場合

1打罰でリプレース

  • 自然の力が原因の場合

罰なしでボールが止まった位置からそのままプレー。

  • 外的影響が原因の場合

罰なしでリプレース

 

ここで、

・斜面のボールが転がってOB区域に入った時

の場合を説明します。

この場合はその原因による罰が逆になると考えてください。

  • 本人かキャディーが原因の場合

OBにはならず、1打罰でリプレース

  • 自然の力が原因の場合

OBになります!

  • 外的影響が原因の場合

OBにならず、罰なしでリプレース

 

面白いですよね~ゴルフはあるがままが鉄則、自然の力でそうなったのならそれに従うべきだという考え方でしょう。

『エチケット』『マナー』

さてさて、プライベートではどうでしょうか?

これもプレーヤーのレベルに合わせて対応を変えていけたら良いと思います。

そもそも斜面からのショット自体が難しいですし、足場が悪ければ転倒する可能性もあります。

アンプレを宣言して打ちやすいところからプレーする事も賢い選択の一つかもしれません。

特に初心者の方には、ルール上の話はあとにして、打ちやすいところから無罰でプレーしてもらうのもスムーズな進行の為にはいいかと思います。

 

【慎重にスタンスをとったがラフに浮いていたボールが沈んだ】

これも興味深いですね。

ボールに対してスタンスをとったがボールが垂直に沈んだ。

『ルール』

競技中ですと

これもボールが沈んだ原因により罰が変わります。

  • 本人かキャディーが原因の場合

1打罰でリプレース

  • 自然の力が原因の場合

罰なしでボールが止まった位置からそのままプレー。

  • 外的影響が原因の場合

罰なしでリプレース

 

なんですが、この場合の

「リプレース」はどうしたら良いでしょうか?

芝の上に乗っていて垂直に下に動いたボールを元の位置に戻すのは難しいですよね。

その時は

一度リプレースして出来ない時は再度リプレースして、ダメな時にはホールに近づかないボールが静止する同じエリア内の最も近いところに「プレース」します。

『エチケット』『マナー』

ではプライベートではどうでしょう?

これもレベルに応じて厳格に対応するかしないかを決めたら良いかと考えます。

初心者の場合ですと、沈んだボールが極端に打ちにくいライとなった場合には、その沈んだ原因によらず、6インチプレースを使い打ちやすい位置からプレーするようにする事をお勧めします。

ルール上はこうですよ、という事だけ知っておいて、あとはみんなで話し合い、互いに思いやりの気持ちを持ちながら、楽しくプレーするようにしたいですね。

 

【打とうとした瞬間ボールが動いたが、そのまま打った】

バックスイングして切り返し、打とうとした瞬間ボールが動き出したが、そのまま打ってしまった。

動いているボールを打つなんて、なかなかだとお思いでしょうが、これは結構あるのです。

『ルール』

罰なしでそのままプレーしてOK

通常ですと、動いているボールを打つ事は2打罰となりますが、バックスイングを始めたあとで動き始めたボールを打つ事に対してペナルティはつかない。

『エチケット』『マナー』

避けようがない場合でしたら、仕方がないかと思いますが、もし、スイングを止められるのであれば、一度とめて、ボールが止まったのを確認してからショットした方が良いでしょう。

その場合の人間の心理としては、「あっ、ボールが動いた!でも、このまま行っちゃえ!」という感覚ではないでしょうか?これは、見た目に「お行儀が悪い」と思われてしまいます。

私も何度かありますが、途中で止めるのは勇気がいりますね。

 

【素振りをしたら、クラブヘッドがふれてボールが動いた】

『ルール』

これは競技中ですと

インプレーのボールを動かした」という事になり1打罰で元の位置にリプレースしてプレーを続ける

リプレースしないでそのままプレーすると「誤所からのプレー」で2打罰となります。

ただし、ティーイングエリアでは練習スイングでボールを動かしても罰なしで再度ティーアップして打つ事ができます。

『エチケット』『マナー』

これもプレーヤーのレベルにより対応が変わります、初心者以外ならルール通り、初心者なら大目に見てあげても良いのかなと考えます。

ですが、一つ大切なのは、そのようなプレーを誰にも見られていないところで自分がした場合の対応です。

この時はルールを知っているのであれば、その通り自分にペナルティを科して同伴者に伝える事。

知らないのであれば、同伴者に聞いてアドバイスをもらうという事をしましょう。

何事も隠さずに正直に行動するという事を、ゴルフを通して身に付けてほしいと思います。

 

【空振りしたあとのクラブの戻りで、ボールを後方へはじき、ボールがOBになった】

こんな事があるのでしょうか?

ついていないですね。

処置の仕方にも迷うところです。

『ルール』

空振りは立派な1打です。

また、クラブの後方への戻りは、打つ意思のないスイングですので、ストロークではありません。

ただし、この戻ったクラブでボールを動かした事に対して①により1打罰を受けます。

OBに入った事は関係なく、そのボールはリプレースします。

『エチケット』『マナー』

ルールと同じ処置でOKです。

ここで大事な事は、このようなケースがあるという事を憶えておいて、

『プレーヤーの真後ろには絶対に立たない』

事です。

真正面に立つ事は危険だと誰もがわかっている事ですが、真後ろにもこのようなケースでボールが飛んでくる可能性があるのです。

十分に気をつけるようにしましょう。

 

【小枝を取り除いたらボールが動いた】

『ルール』

1打罰でリプレースしてプレーする。

小枝や枯れ葉は「ルースインペディメント」なので、コース上のどこでも取り除く事ができます。

ですが、その際にうっかりボールが動いてしまったらペナルティがあるので注意しましょう。

ただし、パッティンググリーン上のみルースインペディメントを取り除く際にボールを動かしても罰は無く、ボールはリプレースすればOKです。

『エチケット』『マナー』

これもプレーヤーのレベルにより対処はかえてもいいかと思います。

一般のプレーヤーであれば、ルール通りの処置の仕方が正解でしょう。

ですが、初心者の場合は、ルールを知っていたら、小枝を取り除く事でボールが動いたらペナルティ、だからといってこのままプレーしたらミスショットしてしまうと考えすぎてしまう事でしょう。

その場合は、とりあえず取り除いてみて、うごいても許してあげるのも良いかと思います。

ルールは知っている人がいて、その人が許してくれるのなら良いのであって、まわりに迷惑をかけず、楽しく快適にプレーする事を優先にする方が大切だと思うのです。

 

【鉛筆を取り除いたらボールが動いた】

『ルール』

罰無しでリプレースしてプレーしてOK

『エチケット』『マナー』

ルール通りでOK

鉛筆やティー、タバコの吸い殻などは「動かせる障害物」であるので、コース上のどこでも取り除くことができます。

そして、取り除く際にボールが動いても罰は無くボールをリプレースすればOKです。

『ルースインペディメント』

・どこでも動かす事ができる。

・動かす際にボールが動いたらグリーン以外では1打罰でリプレース。

『動かせる障害物』

・どこでも動かす事ができる。

・動かす際にボールが動いても無罰でリプレース

 

【まとめ】

『ルール』 『エチケット』『マナー』
【ボールの後ろにクラブを合わせたらボールが揺れた】 罰無しでプレーしてOK 罰無しでプレーしてOK
【打とうとしたらボールが動いた】 ボールが動いた原因により処置は変わる ・基本ルールに同じ

・初心者には優遇措置

【スタンスをとったらボールが動き、クラブヘッドにくっついた】 ボールが動いた原因により処置は変わる ・状況によりアンプレを推奨する。

・斜面でのショットは慣れてからするようにしたい。

【慎重にスタンスをとったがラフに浮いていたボールが沈んだ】 ボールが動いた原因により処置は変わる ・状況により6インチプレースを推奨する
【打とうとした瞬間ボールが動いたが、そのまま打った】 罰無しでプレーしてOK ・できる事なら、スイングをストップさせて仕切り直したい。
【素振りをしたら、クラブヘッドがふれてボールが動いた】 1打罰でリプレース ・基本ルールに同じ

・初心者には優遇措置

【空振りしたあとのクラブの戻りで、ボールを後方へはじき、ボールがOBになった】 1打罰でリプレース

OBは関係ない

・基本ルールに同じ

・初心者には優遇措置

・プレーヤーの真後ろには絶対に立たない。

【小枝を取り除いたらボールが動いた】 1打罰でリプレース ・基本ルールに同じ

・初心者には優遇措置

【鉛筆を取り除いたらボールが動いた】 罰無しでリプレース ・基本ルールに同じ

・初心者には優遇措置

 

いかがですか?

 

今回のお話は、ボールが動いた原因によって処置の仕方が変わるという事がポイントですね。

 

ゴルフはあるがままが鉄則と言われています、自然に動いたのならそれがあるがままの姿であるということですね。

 

それでは今日も素敵なゴルフライフを!

 

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